フォーラム・ポーランド Forum “POLSKA”

2006年度会議 「ポルスコシチ――ポーランド的なるものをめぐって」


 

「演奏家の見たポルスコシチ――器楽曲になった舞曲としてのマズルカ」

 

楠原祥子(ピアニスト・桐朋学園大非常勤講師)

 

 

マズルカ・・・作曲家ショパンによって、全人類的な芸術にまで昇華したポーランド舞踏である。芸術作品としての舞曲は、土とともに人間の営みから生まれた舞踏と大いに区別されるが、リズム以外にも固有の性格をそのまま映し出す。

マズルカの独自性と価値は、インスピレーションにある。私も演奏しながらそう感じている。踊り手、或いは演奏家の、その日その時に得たインスピレーションにゆだねることが出来るとは、なんと懐の広い多彩な舞曲であることか。そこをポールスコシチ・・・真にポーランド的なるものとするか。

ピアノ演奏: ショパン 4つのマズルカ 作品30 

 

【プロフィール】

桐朋高校音楽科、桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。国立ワルシャワショパンアカデミー研究科修了。ベラ・シキピアノコンクール第1位最優秀賞受賞。

「楠原祥子のショパニアーナ・ショパノロジー」と題したリサイタル・レクチャーシリーズは6年目を迎え魅力的なコンサートを繰り広げている。日本ショパン協会例会、シマノフスキ協会、ポーランド建国40周年記念式典、ヤマハ、カワイ主催、王子ホール、横浜、千葉、新潟、茨城、ニューフィル千葉との共演などの演奏活動。音楽雑誌『ムジカノーヴァ』の執筆活動。『スリコフスキ・セミナーなどポーランド人ピアニスト・教授を招いてセミナーを主宰。

ヨーロッパ・ポーランドでは、‘97年よりポーランドショパン協会の招聘により、ワルシャワ、ショパンの生家でリサイタル。ラジオ・グダニスクでマズルカ演奏。ドイツ・バンベルグにて2000年記念ニューイヤーコンサートでバンベルク交響楽団と日本合同オーケストラとモーツァルトの協奏曲を共演。毎年夏に行われるブスコ・ピアノ音楽祭「夏をショパンと共に」、ナウェンチュフ夏季音楽祭にてリサイタル、ソリストと講師を務めている。

 

Naleczow 音楽祭: http://www.summermusicfestival.info/

         http://www.summermusicfestival.info/NaleczowFestFaculty.html

楠原祥子ホームページ:http://home.att.ne.jp/banana/fpshoko/home/index.htm

 

 

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